【要旨】
戦略の本質は競争他社との「違い」をつくることにある。
「違い」がなければ利益は生まれず、結局は価格勝負のコモディティ化の波に飲み込まれてしまう。
情報技術の進展やグローバル化、モジュラー化などの競争環境の変化は、いずれもコモディティ化を促進している。
製品やサービスの独自の付加価値をつけ、差別化するために、企業はさまざまなイノベーションに力をいれているが、現実にイノベーションのための努力を利益にまで無図美つけている企業は多くない。
この講演では、企業が利益を生み出すための基本となるいくつかの論理を説明した上で、なぜ企業の「差別化」に向けた努力が利益に結びつかないのか、事例を交えそのメカニズムを検討し、この種の問題を克服するための視点を提供する。
【講師】 |
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楠木 建 先生
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一橋大学
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国際企業戦略科助教授 |